東京都

【サウナ巡り】歓楽街に潜む監獄サウナ「ドシー五反田」で体験する100度の激アツ体験とミントの香り

oufmoui

都会の喧騒の中で、心も体もリセットできる場所を探している人は多いのではないでしょうか。特に五反田周辺は、サウナ施設が少なく、仕事帰りのリフレッシュに困っているビジネスマンも多いはず。

そんな中で密かな人気を集めているのが、五反田駅近くにある「℃(ドシー)」。サウナ専門メディアでも「都内最高峰の熱さ」と評価される本格的なサウナ室と、独特の世界観で注目を集めています。

階段状の5段サウナに温度別のウォーターピラー、そして歓楽街を眺める外気浴スペースまで。一見すると監獄のような無機質な空間ですが、そこには都会ならではの新しいサウナの形があります。今回は、1時間1000円で体験できる都市型サウナの真髄に迫ります。

ミステリアスな看板に誘われて

謎の℃マークとの出会い

「あれ?なんだろう、この看板」

五反田駅前に立ち、首を傾げながら建物を見上げていました。モダンなコンクリート打ちっぱなしの建物に、シンプルな「℃」のロゴ。最近SNSで話題のサウナなんですよね。サウナ好きの同僚から「監獄みたいなサウナだけど、めちゃくちゃ熱くて気持ちいいらしいよ」と聞いていて、ずっと気になっていたんです。

実は昨日も来てみたんですが、入り口がわからなくて素通りしてしまいました。まさか、この建物がサウナだったなんて。今日は仕事が早く終わったので、思い切って寄ってみることにしました。SNSでは「ドシー」って呼ばれているみたいですが、看板には「℃」としか書いてないんですよね。なんだか不思議な感じです。

五反田の夜の顔を知る

夕暮れ時の五反田は、なんだかいつもと違う雰囲気に包まれていました。昼間は普通のオフィス街なのに、日が落ちてくると少しずつ様相が変わってくるんです。カラオケの看板が点滅し始め、スナックやキャバクラの呼び込みの声が聞こえ始める。こんな時間帯の五反田って、初めて見かけたかもしれません。

そういえば、この辺りって歓楽街なんですよね。普段は昼間しか来ないので気付きませんでしたが、なんだか大人の街の顔が見えてきた気がします。その中にポツンと佇む「℃」の建物。コンクリートの無機質な外観が、周りのネオンとは不思議なコントラストを描いていました。

「こんな場所にサウナがあるなんて」

なんだか秘密基地に向かうような、ちょっとワクワクした気持ちになってきました。昼間とは全く違う五反田の表情を見ながら、初めての「℃」体験に向かおうとしています。どんなサウナが待っているんだろう。監獄みたいって本当なのかな。そんなことを考えながら、少しずつ建物に近づいていきました。

歓楽街の喧騒をかき分けて

キャッチに囲まれる異世界体験

「お兄さん、今夜は一緒に飲みませんか?」
「いやぁ、今日は…」
「どうですか?案内しましょうか?」
「あの、すみません…」

ええっと、どうしよう。建物に近づこうとしたら、次々とキャッチのお兄さんたちに声をかけられてしまいました。普段はこんな経験ないので、どう対応していいかわからず、ただただ困惑するばかり。でも、よく考えたら「サウナに行きます」って言えば良かったんですよね。なんで気付かなかったんだろう。

結局、頭を下げながら「すみません、用事があるので…」と小声で繰り返すだけになってしまいました。でも不思議なことに、℃の建物の前まで来ると、キャッチの人たちが急に声をかけてこなくなりました。この建物だけ、まるで異世界のような空気が漂っているような。そんな気がしました。

たどり着いた無機質な秘密基地

自動ドアをくぐると、そこは想像以上に無機質な空間が広がっていました。コンクリートの壁がむき出しで、まるで工事現場のような雰囲気。でも、照明の具合が絶妙で、なんだかスタイリッシュな雰囲気も漂っています。

「これが噂の監獄サウナ…」

思わずつぶやいてしまいました。受付では外国人のスタッフさんが笑顔で迎えてくれました。1時間1000円と聞いて、思わず「え、安い!」って声が出てしまいました。タオルも付いているのに、この値段なんですね。

「階段を降りていただくと、そこがサウナになります」

案内された地下への階段。なんだか、これから秘密の場所に向かうような、そんなワクワク感が込み上げてきました。周りの喧騒が嘘のように、この建物の中は静かで落ち着いた空間が広がっています。これが噂の℃の世界なんだな。そう思いながら、ゆっくりと階段を降りていきました。

地下への階段、そして異空間へ

コンクリート打ちっぱなしの世界

階段を降りていくと、まるで映画のセットのような空間が広がっていました。壁も床も天井も、全てがコンクリートの打ちっぱなし。配管やダクトもむき出しになっていて、なんだか秘密の研究所に迷い込んだような気分です。

「うわぁ、本当に監獄みたい…」

でも不思議なことに、怖さは全然感じません。むしろ、この無機質な空間に心が落ち着くような。照明も程よく抑えられていて、日常から切り離された特別な空間という雰囲気が漂っています。

監獄?研究所?それとも未来?

ロッカールームに入ると、そこもまたすごい空間でした。コンクリートの壁に囲まれたロッカーが並んでいて、シャワーブースも無骨なデザイン。でも、全てが計算されたデザインなんだろうなって感じがします。

「あれ?靴箱ないのかな…」

ちょっと戸惑いましたが、ロッカーに入れるんですね。なるほど。でも、このロッカー、ちょっと狭いかも。上着を畳んで何とか入れましたが、大きな荷物がある人は大変かもしれません。

シャワーエリアを見渡すと、まるで海外の刑務所のシャワールームみたいな雰囲気。でも、この独特の空間がなんだかカッコよくて、写真に収めたくなるような。サウナ好きの建築マニアが設計したんじゃないかな、なんて考えながら、少しずつこの異空間に馴染んでいきました。

ふと気づくと、いつの間にか日常のストレスを忘れていました。この非日常的な空間に身を置くだけで、なんだか心がリセットされていくような。そんな不思議な感覚を覚えました。

香り立つミントの誘惑

TAMANOHADAの世界

「あ、この香り…」

シャワーを浴び始めた瞬間、爽やかなミントの香りが鼻をくすぐりました。壁に設置された専用ディスペンサーには「TAMANOHADA」の文字。ボディソープもシャンプーも、全部このブランドのミントの香り。なんだかおしゃれな美容院にでも来たような気分です。

普段のサウナって、大体みんな同じような石鹸の香りなんですけど、ここは違います。全身をミントの香りで包み込んでくれるんです。この香り、クセになりそう。思わず深呼吸したくなってしまいます。

独特の香りに包まれて

体を洗いながら、周りを見渡してみました。シャワーブースはコンクリート打ちっぱなしの壁に囲まれていて、なんだか独特の雰囲気。でも、この無機質な空間とミントの爽やかな香りが、不思議とマッチしているんです。

「あれ?床がちょっとヌルヌルする?」

確かに床の感触が気になりますが、まあ、これもこの施設ならではの個性として受け入れることにしました。それに、このミントの香りに包まれていると、そんな些細なことも気にならなくなってきます。

シャワーで体を洗い終わると、もう完全にミントの香りが体に染み付いた感じ。これからサウナに入るのが楽しみになってきました。サウナ室でもこの香りが楽しめるのかな?そんなことを考えながら、ゆっくりとシャワーを終えることにしました。このミントの香り、帰りまで続くといいなぁ。

5段の玉座へ向かって

階段状サウナとの対面

いよいよサウナ室の扉を開けました。薄暗い空間に、階段のように段差が連なっているのが見えます。なんだか、古代遺跡の神殿みたいです。

「えっ、5段もあるの?」

最初は2段くらいかと思っていたのですが、奥に行くほど狭くなっていて、天井近くまで段が続いています。下から2段目までは2人座れそうですが、3段目からは1人用。そして最上段は、まるで玉座のように、ポツンと1人分のスペースだけ。なんだかワクワクしてきました。

足裏の火傷に気をつけて

とりあえず、一番下の段に腰掛けてみることに。ん?なんだか床がすごく熱い。ビート板を見つけたので、急いで足の下に敷きました。危なかった、もう少しで火傷するところでした。

「あ、みなさん2枚使ってるんですね」

周りの先輩サウナーたちを観察していると、足元用とお尻用で2枚のビート板を使っているようです。なるほど、これは賢い。真似させていただくことにしました。

セルフロウリュの行方

砂時計を見ると、15分経過のタイミングでロウリュができるみたい。アロマウォーターの入った桶が置いてあって、これを自分でストーブの石にかけるんですね。

少し勇気を出して、2段目に移動してみました。おお、これは確かに熱い。でも、心地よい熱さです。温度計を見ると100度近く。上の段はもっと熱そうですが、今日は様子見で2段目までにしておこうかな。玉座のような最上段は、また今度挑戦することにします。

「ロウリュしていいですか?」

隣のお兄さんが声をかけてきました。ミントの香りが漂ってきて、さらに熱気が上昇。これは想像以上の熱さですが、なんだか気持ちいい。汗が滝のように流れ始めました。この熱さとミントの香り、クセになりそうです。

水風呂の代わりに

10℃の洗礼

「あれ?水風呂がない…」

サウナから出て、キョロキョロと周りを見回してみましたが、どこにも水風呂が見当たりません。代わりに、壁際に4つの不思議な装置が。温度表示が10℃、15℃、20℃、そして常温とあります。

恐る恐る10℃のボタンを押してみると、頭上から太い水流が降り注いできました。

「うわっ!冷たっ!」

思わず声が出てしまいました。これは予想以上の衝撃。水風呂とは全然違う感覚です。普通のシャワーと違って、水の勢いが強くて、まるで滝に打たれているような。頭からガツンと来る冷たさに、一瞬で意識が冴え渡りました。

15℃への逃避

「やっぱり10℃は刺激が強すぎたかな…」

次は15℃に挑戦。おお、これはちょうどいいかも。10℃ほどの衝撃はないけど、しっかり体が引き締まる感じがします。水風呂のような浮力は感じられませんが、これはこれで新鮮な体験。

20℃での妥協

念のため、20℃も試してみることに。うん、これは初心者向けかもしれません。ちょうど良い冷たさで、長時間浴びていられそう。でも、サウナの熱さを考えると、やっぱり15℃くらいが気持ち良さそうです。

ウォーターピラーって呼ぶみたいですけど、これ、慣れると結構いいかも。水風呂とは全然違う爽快感があります。浴びる時間や温度を自分で調整できるのも、なんだか楽しい。

「次は15℃と10℃を交互に試してみようかな」

だんだんコツがわかってきた気がします。サウナの後は15℃で全身を冷やして、最後に10℃で頭だけ冷やす。そんな感じがベストかもしれません。水風呂がないって最初は不安でしたが、これはこれで新しい発見でした。

外気浴は階段の先に

歓楽街の喧騒を眺めながら

「外気浴って、どこにあるんだろう?」

ウォーターピラーで体を冷やした後、休憩スペースを探していると、小さな階段を見つけました。上がってみると、そこは建物の隙間のような空間。壁一枚隔てて、五反田の夜の喧騒が聞こえてきます。

「へぇ、こんなところに」

カラオケの歌声や人々の話し声が程よいBGMになっています。なんだか不思議な感覚です。全裸で外の空気を感じながら、歓楽街の雑踏を聞いているなんて。

インフィニティチェアでの瞑想

「おお、インフィニティチェアだ!」

外気浴スペースには、噂のインフィニティチェアが1脚。その横にはアディロンダックチェアも数脚並んでいます。ラッキーなことに誰も使っていなかったので、早速インフィニティチェアに身を委ねてみました。

「あぁ、気持ちいい…」

体が緩やかに反り返るような角度が絶妙です。目を閉じると、五反田の街の音が不思議と心地よく感じられてきます。客引きの声も、カラオケの音も、全てが心地よいBGMに変わっていく。なんだか、非日常の世界に浸っているような感覚です。

扇風機との蜜月

「この風が気持ちいいな」

外気浴スペースには大きな業務用扇風機が設置されています。風の強さも申し分なし。サウナ上がりの熱い体に、程よい風が心地よく当たります。

時折、タバコの煙が漂ってくることもありますが、それも含めて五反田らしさかな。なんだか、都会の喧騒の中にある、秘密の隠れ家にいるような気分です。こんな体験、他のサウナではなかなかできないかもしれません。

【追記】リニューアル後の変化を追って

板張り替えの効果

「おや、サウナ室の板が新しくなってる」

以前来た時は、木の板にところどころ傷みが見られたんですが、今回は綺麗に張り替えられていました。床も壁も新しい木の香りが漂っています。前は足裏が痛くなるほど熱かった床も、少しマイルドになった気がします。

とはいえ、相変わらず最上段は激アツ。二枚のビート板は必須アイテムですね。でも、この熱さがドシーの魅力なのかもしれません。

アロマの変遷を追う

「あれ?ミントの香りが変わった?」

以前はもっと刺激的なミントの香りだった気がするんですが、今回は少しマイルドになった感じ。レモングラスっぽい爽やかさもあって、個人的にはこっちの方が好みかも。ロウリュの時の香りの広がり方も絶妙です。

増えた外気浴チェア

「椅子が増えてる!」

外気浴スペースも少し変わっていました。前はインフィニティチェアが1脚だけでしたが、今はアディロンダックチェアも増えています。以前は順番待ちすることもあったんですが、これなら余裕で座れそう。

扇風機の位置も絶妙で、風がまんべんなく当たるように工夫されています。細かい改善の積み重ねを感じます。でも、相変わらずの五反田の喧騒は健在。この独特の雰囲気は、むしろ大切にしてほしいところかもしれません。

リニューアル後も、ドシーらしさは失われていません。むしろ、使いやすさと快適さが増した印象です。でも、コンクリート打ちっぱなしの無機質な空間や、独特の雰囲気は残ったまま。うまいバランスの取り方だなぁと感心してしまいます。

宿泊客との共存

カプセルホテルの裏側

「あ、カプセルの宿泊客さんだ」

サウナでリフレッシュしていると、館内着姿の方々が次々と入ってきます。そうか、ここってカプセルホテルでもあるんですよね。宿泊者の方はロッカーではなく、カゴを使うシステムみたい。

時間帯によって、雰囲気も変わってきます。日中は仕事帰りのサラリーマンが多いけど、深夜になると宿泊客の方が増えてきます。外国人の方も多くて、なんだか国際色豊か。みんなサウナの熱さに驚きの表情を見せています。

深夜のサウナ事情

「深夜のサウナって、こんな感じなんだ」

宿泊客の方々は、夜遅くまでちょくちょくサウナを利用しているみたいです。でも不思議と混雑することはあまりなく、むしろ深夜は空いている印象。時々、カラオケの音が響いてきますが、それも含めて独特の雰囲気を作り出しています。

ロッカールームは少し狭めなので、着替えるときは少し気を使います。でも、みんな譲り合いながら使っているみたい。宿泊者もデイユースの利用者も、なんとなく心地よい距離感を保ちながら共存している感じです。

深夜営業しているサウナって、意外と少ないんですよね。その点、ここは24時間営業。仕事が遅くなった時でも、気軽に寄れるのが魅力的です。もちろん、朝方まで営業しているからといって、深夜に大声で話したりする人はほとんどいません。むしろ、静かに整っている人が多い印象です。

そういえば、チェックインの時間に重なると、フロントが少し混雑するみたい。でも、それ以外は意外とスムーズ。宿泊施設とサウナ施設、両方の顔を持つこの場所。なんだか不思議な魅力を感じます。

宿泊レビュー:監獄ホテルの一夜

後日、宿泊で利用した時のレポートをまとめました。

チェックインからの戸惑い

「えっと、宿泊の場合はどうすればいいんでしょう?」

前回サウナだけの利用でしたが、今回は思い切って宿泊してみることに。全国旅行支援を使えば3000円程度で泊まれるなんて、お得すぎますよね。

フロントで手続きを済ませると、上層階に案内されました。エレベーターしか移動手段がないのがちょっと不安。でも、各フロアは専用キーがないと入れないようになっているので、セキュリティ面は安心かも。

「あ、館内着とアメニティセットですね」

バスタオルに歯ブラシ、館内着まで付いてくるなんて。でも、なぜか髭剃りだけはないみたい。朝は少しジョリジョリしそうです。

カプセルライフの始まり

「うわ、これがカプセルなんだ…」

生まれて初めてのカプセル体験。エレベーターを降りると、コンクリート打ちっぱなしの空間に整然とカプセルが並んでいます。中に入ってみると、意外と広々としていて一安心。でも、テレビがあったはずの場所が塞がれていて、なんだか不思議な出っ張りに。USBポートとコンセントはあるので、スマホの充電はできそうです。

「ロッカー、ちょっと狭いかも…」

スーツを畳むのに四苦八苦してしまいました。でも、大きな荷物はフロント横のスペースに預けられるみたい。外国からの観光客も多いのか、大きなスーツケースを預けている人をちらほら見かけます。

夜更けのサウナタイム

「深夜のサウナって、こんな雰囲気なんだ…」

夜中の2時、ふと目が覚めたので、サウナに行ってみることに。地下に降りていくと、昼間とは全然違う静寂が漂っています。サウナ室はほぼ貸切状態。真っ暗な中、ミントの香りだけが漂う不思議な空間です。

「こんな時間でも、100度キープなんだ」

温度計を見ると、しっかり100度を指しています。夜中でもサウナの熱気は健在。セルフロウリュを思い切ってやってみましたが、誰もいないサウナ室に響く水の音が何だか神秘的です。

真夜中の外気浴体験

「外の声、全然変わらないな…」

外気浴スペースからは、まだ賑わう五反田の街の声が。昼間よりも一段と煌びやかなネオンの光が、壁の隙間から漏れ見えます。深夜のカラオケの歌声も聞こえてきます。

インフィニティチェアに寝そべって、この不思議な空間を楽しんでいると、時間を忘れてしまいそう。昼間は気付かなかった街の音や光が、深夜には特別な意味を持って感じられます。

カプセルの中の小宇宙

「なんだか宇宙船のポッドみたいだな」

カプセルの中で横になってみると、意外な発見がたくさんありました。小さな鏡があったり、USB充電ポートがあったり。天井には小さな換気口もあって、思ったより快適そう。でも、テレビがあった跡だけが残った出っ張りが、ちょっと邪魔ですね。

壁はプラスチックっぽい素材で、意外としっかりしています。でも、隣のカプセルの物音は結構聞こえてきます。耳栓をくれたのは、そういうことだったんですね。なるほど。

「あれ?意外と落ち着く」

狭い空間が苦手かと思っていたのに、この密閉感が不思議と心地よく感じられます。まるで自分だけの小さな部屋。仕切りのカーテンを閉めると、完全なプライベート空間の出来上がりです。

独特の寝床体験

「うーん、このマットの硬さ…」

最初は固めのマットレスに戸惑いましたが、横になっているうちに体が馴染んでくる感じ。枕も程よい高さで、意外と寝やすそう。布団もちゃんとした羽毛布団で、これは嬉しい誤算です。

「寝る前の準備、どうしよう」

着替えはカプセルの中でするのか、トイレ近くの更衣スペースでするのか、少し迷います。周りの人を観察していると、みんなそれぞれのやり方で対応しているみたい。結局、私はカプセルの中で要領よく着替えることにしました。

夜の静寂との戦い

「あ、また誰かが出入りしてる…」

夜も更けてくると、新しい宿泊者が到着したり、サウナに行く人が出入りしたり。ドアの開閉音や、はしごを上り下りする音が時々聞こえてきます。でも、耳栓をつけると意外と気にならない。

「ん?隣の人いびきかな…」

確かに多少の音は気になりますが、なんだかそれも含めて、カプセルホテルならではの雰囲気。むしろ、この程よい生活音が、妙に安心感を与えてくれる気がします。完全な静寂よりも、ちょっとした人の気配がある方が、かえって落ち着けるかも。

「意外と、ぐっすり眠れそう…」

スマホをロッカーに預けたおかげで、つい見てしまう誘惑もなし。暗めの照明と、サウナで温まった体。知らない間に、すうすうと眠りに落ちていきそうです。最初は不安だったカプセル泊でしたが、案外これ、クセになるかもしれません。

早朝の目覚めサウナ

「朝6時、まだ誰もいない…」

目覚めも良く、早朝のサウナへ。この時間帯も貸切状態です。朝日が差し込む外気浴スペースは、また違った表情。昨夜の賑わいが嘘のように、静かな五反田の朝を感じられます。

最上階のラウンジで一息つきながら、この不思議な体験を振り返っています。二度寝したい誘惑との戦いもありますが、朝イチのサウナは格別です。

カプセルホテルって、最初は不安でしたが、意外と快適に過ごせました。終電を逃した時の新しい選択肢が増えた気がします。次は仕事終わりに、思い切って泊まってみようかな。そんなことを考えながら、チェックアウトの準備を始めました。

五反田の街へ戻る

ミントの香りを纏って

「あ、まだミントの香り残ってる」

1時間があっという間に過ぎて、そろそろ退店の時間。髪を乾かしながら、ふと自分の体の香りを確認してみました。TAMANOHADAのミントの香りが、まだほのかに残っています。なんだか得した気分。

地上に戻ると、五反田の夜はますます賑わいを増していました。でも、サウナで整った後だと、この喧騒も心地よく感じられます。体の芯から温まって、頭もスッキリ。なんだか無敵になった気分です。

客引きたちの視線を感じながら

「お兄さん、さっきより輝いてますね?」

今度は客引きのお兄さんたちから、違う反応をもらえました。たしかに、サウナ上がりの私は、来た時とは違う顔をしているかもしれません。汗を流して、心も体もリフレッシュ。ミントの香りを纏って颯爽と歩く姿は、さぞかし晴れやかに見えたことでしょう。

「実はサウナに行ってたんです」
「へぇ、この辺にサウナなんてあったんですね」

客引きのお兄さんと少し会話が弾みました。意外と知られていない℃の存在。でも、それくらいがちょうどいいのかもしれません。あまり混まない秘密基地のような、そんな場所であってほしいな。

五反田駅に向かう道すがら、また来たいなぁと思います。次は最上段のあの玉座に挑戦してみようかな。そんなことを考えながら、心地よい疲労感と共に帰路につきました。ミントの香りが、夜の五反田の空気に溶けていきます。

魅惑のアーバンサウナ、その光と影

圧倒的な熱気と独特の世界観

「やっぱりここのサウナ、すごいな」

今日の体験を振り返りながら、電車の中でぼんやりと考えています。このサウナ、良いところがたくさんありました。

まず、なんといってもサウナの熱さ。100度を超える熱気は、都内でもトップクラスかもしれません。特に最上段の”魔王席”は、まさに別格。セルフロウリュもできるので、自分好みの熱さを作り出せるのが魅力です。

そして、この独特の世界観。コンクリート打ちっぱなしの無機質な空間が、不思議と心を落ち着かせてくれます。監獄とか研究所とか、みんな色々な表現をしていますが、それも含めて魅力なんでしょうね。

アメニティも素晴らしい。TAMANOHADAのミントアイテムは、普通のサウナでは体験できない贅沢です。1時間1000円で、これだけ充実した設備が使えるのは、かなりお得だと思います。

改善を望む声にどう応えるか

ただ、気になる点もいくつかありました。

床のヌメりは、やっぱり少し気になります。サンダルで移動する時、ちょっと不安な感じがしますよね。ロッカーも少し狭めで、着替えるスペースが限られているのも課題かも。

水風呂がないのは、最初は不安でしたが、ウォーターピラーで十分代用できることがわかりました。むしろ、この独特の冷却方法も、ドシーならではの個性として受け入れられそうです。

でも、これらの課題も、このサウナの魅力を大きく損なうものではありません。むしろ、完璧すぎないところが、このサウナの味なのかもしれません。五反田の街に溶け込んだ、ちょっと尖った、でも居心地の良いサウナ。そんな存在として、これからも通い続けたいと思います。

次はいつ来ようかな。そんなことを考えながら、ミントの香りを少し残しつつ、帰宅の途につきました。

ABOUT ME
大塚誠也
大塚誠也
おおつか せいや

サウナ大好きサラリーマン。
外回り中、仕事帰りにサウナを巡っています。
サウナ上がりのオロポとおいしいご飯が大好物
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