【2025年最新】北こぶし知床サウナ宿泊記|サウナシュラン殿堂入りの流氷ととのいを完全レビュー

日々の仕事の疲れを癒やす最高のサウナはどこにあるんだろう…東京のコンクリートジャングルで、満員電車に揺られながら、そんな風に思うこと、ありませんか?
でも、そんな理想の場所は、探してみると意外と少ないものですよね。そんな僕が数多のサウナ情報を探し求め、ついに辿り着いたのが、サウナ好きの聖地とも呼ばれ、「サウナシュラン」で3年連続受賞の末に殿堂入りを果たした、北海道・知床の世界遺産リゾート『北こぶし知床 ホテル&リゾート』です。
この記事では、僕が実際に宿泊して体験した「北こぶし知床」のすべてを、余すところなくお伝えします。伝説の絶景サウナの詳細なレビューから、期待を遥かに超えてきたオールインクルーシブの食事、オホーツク海を望む客室での過ごし方、そして予約のコツまで。読み終わる頃には、あなたもきっと、知床への旅支度を始めているはずです。
結論:北こぶし知床はこんな人におすすめ!サウナ・料金・アクセス完全ガイド
まずは結論から。この長い旅の記録を読む前に、「結局、このホテルはどんな場所なの?」という疑問にお答えします。僕の体験と集めた情報を基に、総合評価とホテルの基本情報をまとめました。忙しいあなたのための、最速ガイドです。
総合評価とおすすめポイント
旅を終えた今、僕、大塚誠也が独断と偏愛で採点した総合評価はこちらです。細かなコメントも添えたので、ぜひ参考にしてみてください。
評価項目 | 評価 (5段階) | コメント |
---|---|---|
客室 | ★★★★★ (5.0) | 清潔感、広さ、眺望すべてが最高レベル。特にオホーツク倶楽部の客室は別格の満足度。 |
サウナ設備 | ★★★★★ (5.0) | 唯一無二の絶景サウナ。コンセプトの異なる2種のサウナはサウナーなら一度は体験すべき。 |
水風呂 | ★★★★☆ (4.8) | 水温約15℃と完璧な冷たさ。深さも90cmあり最高。チラー管理も素晴らしい。 |
休憩スペース | ★★★★★ (5.0) | 屋上の「TOKONOU TERRACE」は伝説級。オホーツクの風を感じる外気浴は他の追随を許さない。 |
朝食 | ★★★★★ (5.0) | 地元の食材を活かしたメニューが豊富。特に焼き魚と「あっぺ飯」のクオリティは感動的。 |
レストラン | ★★★★★ (5.0) | ライブキッチン形式のビュッフェは、もはやエンターテイメント。質・量ともに大満足。 |
立地・アクセス | ★★★★☆ (4.0) | ウトロ温泉の中心にあり観光拠点として最高。ただし空港から遠いため4.0点。 |
コスパ | ★★★★☆ (4.5) | 料金は高めだが、オールインクルーシブの内容を考えればむしろお得。価格以上の価値あり。 |
サービス | ★★★★☆ (4.5) | 全体的に丁寧で心地よい。スタッフの笑顔とホスピタリティが滞在をより豊かにしてくれます。 |
総合評価 | ★★★★★ (5.0) | 間違いなく日本最高峰のサウナ付きホテル。再訪を心に誓う、忘れられない体験ができます。 |
こんなシーン・利用者におすすめ
- 本物のサウナ体験を求めるサウナー:絶景サウナ、完璧な動線、究極の外気浴。すべてがサウナーのために設計されています。
- オールインクルーシブで贅沢な休日を過ごしたいカップルや夫婦:食事や飲み物の料金を気にせず、心ゆくまでリゾートステイを満喫できます。
- 北海道・知床の美食を心ゆくまで堪能したい美食家:ライブキッチンで提供される出来立ての料理は、ビュッフェの概念を覆します。
- 世界遺産の雄大な自然の中で心身ともにリフレッシュしたい人:オホーツク海の大パノラマが、日々の疲れを癒やしてくれます。
実際の宿泊者レビューのハイライト
「流氷の季節じゃなくてもサウナを楽しめました。窓から海が見えるサウナと屋上が良かったです。漁港ですがカモメが近くまで飛んできて見ていて飽きないです。」
「これまで旅行先食事にバイキングを選ぶことをしてこなかったので宿泊するまでは正直不安でしたが、見事に裏切られました・笑。どれも美味しかったので、自分の胃袋の許容量が恨めしかったです。」
「チェックインチェックアウトはさらっと。サウナは素晴らしいが、さらに屋上の整いスペースは過去最高でした。」
お得な利用方法
この素晴らしい体験を、少しでも賢く手に入れるためのコツを伝授します。
- 早期予約が基本:特に流氷が見られる2月〜3月の週末は数ヶ月前から予約が埋まります。旅行計画は早めに立てましょう。善は急げ、です!
- 予約サイトのセールやクーポンを狙う:楽天トラベルやじゃらんでは、定期的にお得なクーポンやセールを実施しています。こまめにチェックするのがおすすめです。僕もこれで少しお得に予約できました。
- 閑散期を狙う:流氷シーズンや夏休みを外した11月や4月は、比較的予約が取りやすく、料金も落ち着く傾向にあります。静かな知床を独り占めするような、贅沢な時間を過ごせるかもしれません。
ホテルの基本情報
項目 | 詳細 |
---|---|
ホテル名 | 北こぶし知床 ホテル&リゾート (Kitakobushi Shiretoko Hotel & Resort) |
住所 | 〒099-4355 北海道斜里郡斜里町ウトロ東172番地 |
電話番号 | 0152-24-2021(予約センターは平日10:00-18:00) |
チェックイン/アウト | チェックイン 15:00 / チェックアウト 11:00 |
アクセス | ・女満別空港から車で約2時間<br>・JR知床斜里駅からバスで約50分、「ウトロ温泉バスターミナル」下車徒歩5分 |
駐車場 | 有り(120台・予約不要・無料) |
総客室数 | 149室 |
宿泊料金目安 | 1泊2食付き 26,500円~/人(2名1室利用時) |
公式HP | 公式サイト |
キャンセルポリシー | 不泊・当日: 100%、前日: 80%、2-7日前: 50%、8-14日前: 20% |
旅の始まり:僕が知床サウナを目指した理由
憧れの「北こぶし知床」予約までの道のりとプラン選び
東京での僕の日常は、予測可能なルーティンの繰り返し。朝、目覚まし時計の音で叩き起こされ、ぎゅうぎゅうの満員電車に揺られてオフィスへ。夜遅くまでパソコンと向き合い、帰りの電車でまた人波にもまれる。そんな日々の唯一の癒やしが、週末に訪れる近所のサウナでした。熱いサウナ室で汗を流し、水風呂で身体を締め、休憩椅子でぼーっとする。その瞬間のために、僕は一週間を乗り切っていると言っても過言ではありません。
いつしか僕の頭の中には、壮大な夢が芽生えていました。「いつか、日常を完全に忘れられるような、日本最高のサウナを体験してみたい」。そう思ってスマホで情報を漁るうち、何度も目に飛び込んでくる名前がありました。それが「北こぶし知床 ホテル&リゾート」。『サウナシュラン』殿堂入りという輝かしい称号、そして何より、サウナ室の大きな窓から広がる、冬には流氷で埋め尽くされるというオホーツク海の絶景写真。その一枚の写真が、僕の心を鷲掴みにしたのです。「ここだ。僕が行くべき場所は、ここしかない」。
決心してからは早かったです。早速、予約サイトを巡回する日々が始まりました。楽天トラベル、じゃらんなど、主要なサイトを見比べて、最適なプランを探します。さすがは人気ホテル、特に週末はかなり先まで予約が埋まっています。僕のようなマイペースな性格でも、こればかりは計画的に動かなければなりません。どうせ遥々知床まで行くのだから、中途半端な体験はしたくない。僕は少し奮発して、ホテルの中でも特に評価の高い「オホーツク倶楽部」というフロアの客室を狙うことにしました。いくつかのプランを見比べ、最終的に「露天風呂付DXツイン」という、プライベートな温泉まで付いている夢のような部屋を予約サイトでポチッ。予約が確定した瞬間、まだ見ぬ知床の地に思いを馳せ、胸が高鳴ったのを今でも覚えています。
東京から遥々、女満別空港へのフライトと高まる期待
旅行当日。僕は少し寝坊しかけ、慌てて家を飛び出しました。僕のおっちょこちょいな性格は、こういう大事な日に限って顔を出します。なんとか羽田空港にたどり着き、搭乗ゲートをくぐった時には、安堵のため息が漏れました。
飛行機が雲の上に出ると、窓の外にはどこまでも続く青空が広がっていました。眼下に広がる日本の景色が、徐々に緑深いものへと変わっていく。約1時間半のフライトはあっという間で、飛行機は女満別空港へと着陸しました。空港に降り立った瞬間、東京とは明らかに違う、澄み切った冷たい空気が肺を満たします。「ああ、北海道に来たんだ」。その実感だけで、すでに旅の目的の半分は達成されたような気分でした。ここからホテルまでは、まだ長い道のりが待っています。しかし、僕の心は期待感でいっぱいでした。
ホテル到着までの道のり:知床アクセス完全ガイド
僕のように、東京からこの楽園を目指す人のために、アクセス方法を詳しくまとめてみました。なにせ、ここに来るまでの道のりも、旅の醍醐味の一部ですからね。
空港からのアクセス方法比較
知床への玄関口となる空港は主に「女満別空港」と「中標津空港」の2つ。僕が利用した女満別空港が最も一般的で便利です。どの方法を選ぶかで旅のスタイルも変わってくるので、僕なりに比較してみました。
アクセス方法 | 所要時間 | 料金目安(片道) | メリット・デメリット |
---|---|---|---|
レンタカー | 約1時間半~2時間 | 9,000円~/日 | メリット: 自由度が高く、道中の観光も楽しめる。デメリット: 冬季の雪道運転には注意が必要。 |
直行バス | 約2時間10分 | 3,500円 | メリット: 乗り換えなしで楽。デメリット: 季節限定運行で本数が少ない(1日2便)。 |
公共交通機関 | 約3時間40分~ | 約2,500円~ | メリット: 最も安価。デメリット: 乗り換えが多く、時間がかかる。 |
僕が選んだレンタカーでの道のり
女満別空港で予約していたレンタカーに乗り込み、僕は国道をひた走ります。ホテルまでは、約2時間のドライブ。カーナビに目的地を設定すると、そこには「北こぶし知床 ホテル&リゾート」の文字が。いよいよ、憧れの場所へと向かうのです。
道のりは、退屈とは無縁でした。どこまでも続く直線道路、広大な畑、そして時折姿を見せるオホーツク海の青。東京の喧騒が、まるで遠い昔の出来事のように感じられます。車窓から見えるすべての景色が新鮮で、僕は何度も車を停めて写真を撮りたくなりましたが、逸る気持ちを抑えてアクセルを踏み続けます。やがて道はウトロの温泉街へ。目の前にウトロ港が広がり、その港に寄り添うように、ひときわ大きく、そしてモダンな建物が見えてきました。紛れもなく、それが「北こぶし知床 ホテル&リゾート」でした。
感動のチェックインとオールインクルーシブの全貌
車を無料の駐車場に停め、僕はエントランスへと足を踏み入れました。広々としたロビーは、木の温もりとモダンなアートが融合した、洗練された空間。大きな窓の向こうには、キラキラと輝くオホーツク海が広がっています。
フロントでのチェックインは非常にスムーズでした。そして、スタッフの方から説明を受けて、僕は衝撃を受けました。「当ホテルのご宿泊はオールインクルーシブでございます。ご滞在中、ラウンジでのお飲み物やスイーツ、アクティビティなどが宿泊料金に含まれておりますので、チェックアウトまでお財布を気にすることなく、ストレスフリーにご滞在をお楽しみいただけます」。
オールインクルーシブ。なんと甘美な響きでしょう。つまり、この先チェックアウトするまで、基本的にお財布を気にする必要がないのです。旅先で「これはいくらかな?」と値札を気にする小さなストレスから解放される。このシステムは、僕のようにくつろぎの時間を何よりも大切にする人間にとって、最高の贅沢でした。僕はカードキーを受け取ると、これから始まる夢のような時間に胸を膨らませながら、エレベーターへと向かいました。
客室レビュー:オホーツク倶楽部での贅沢な時間
オホーツク倶楽部とは?ワンランク上の滞在を約束する特別フロア
今回僕が宿泊先に選んだ「オホーツク倶楽部」は、ただの客室フロアではありません。ホテル本館の上層階に位置する、ワンランク上の寛ぎを約束された特別な空間なんです。専用のチェックインカウンターに、宿泊者だけが利用できるメンバーズラウンジ。そこではフリードリンクや軽食が提供されていて、まるでVIPになったかのような気分を味わえます。プライベート感を重視するカップルや、特別な記念日を祝う旅行に、これ以上ない選択肢じゃないでしょうか。僕も予約の段階から、この「オホーツク倶楽部」という響きに、胸をときめかせていました。
僕が選んだ「露天風呂付DXツイン」を徹底解剖
エレベーターで客室フロアへ。僕が予約したのは、西館の7階にある「オホーツク倶楽部・露天風呂付DXツイン」という部屋です。ドアを開けた瞬間、思わず「うわぁ…」と声が漏れました。広さは**50㎡**もあり、一人で過ごすには贅沢すぎるほどの空間が広がっています。
部屋の奥には大きな窓があり、その手前には座り心地の良さそうなソファと、なんと暖炉まで設えられています。ベッドはふかふかで、聞けばシモンズ社製とのこと。これは安眠間違いなしです。全体的に落ち着いた色調でまとめられたインテリアは、どこか北欧の山荘を思わせるような、温かみのあるデザイン。都会のビジネスホテルとは全く違う、心からリラックスできる空間がそこにはありました。この部屋を選んで本当に良かったと、心から思いました。
部屋から望むウトロ港の絶景と充実アメニティ
僕は何かに引き寄せられるように、窓辺へと歩み寄りました。カーテンを開けると、そこには息をのむような景色が広がっていたのです。眼下にはウトロ港。カモメがのんびりと飛び交い、漁船が静かに行き交う。その向こうには、どこまでも続くオホーツクの水平線。まるで一枚の絵画のような風景に、僕はしばらく言葉を失って立ち尽くしていました。
一通り景色を堪能した後、僕は部屋のアメニティをチェックし始めました。洗面台には、質の良いスキンケア用品がずらり。NespressoのコーヒーマシンやBluetoothスピーカーも完備されています。タオルはふかふかで、肌触りの良い館内着も用意されています。そして、テーブルの上には見慣れないパッケージのコーヒーが。これはアジア初のワールドバリスタチャンピオン、井崎英典氏が監修したというホテルオリジナルのブレンドコーヒーだそうです。細部にまでこだわり抜かれたおもてなしの心に、僕はすっかり感心してしまいました。
客室露天風呂で味わうプライベートな温泉の喜び
そして、この部屋の最大の目玉が、テラスに設置されたプライベートな露天風呂です。僕は早速、備え付けのボタンを押してお湯を張りました。陶器でできた湯船に、源泉が注がれていきます。泉質は「ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉」で、少ししょっぱいのが特徴です。
湯船に肩まで浸かると、「ふぅーっ」と自然に声が出ました。少しぬるめに感じるお湯は、いつまでも入っていられる心地よさ。ひんやりとした知床の空気が、火照った顔に優しく触れます。眼前に広がるウトロ港の景色を独り占めしながら、誰にも邪魔されずに温泉に浸かる。これ以上の贅沢があるでしょうか。大浴場も素晴らしいに違いありませんが、このプライベートな空間で味わう温泉の喜びは、また格別なものでした。これから始まるサウナ体験への期待を胸に、僕はしばし、この極上の時間を満喫するのでした。
【後日談】友人との再訪で体験した「サウナ付スパスイート」という名の天国
最初の滞在ですっかり「北こぶし」の虜になった僕は、サウナ仲間の友人を誘って、再びこの地を訪れることにしました。そして、今回は奮発して、究極の客室と名高い「サウナ付スパスイート」を予約したのです。
広さ100㎡という、もはや「部屋」というより「家」と呼ぶべき空間。キングサイズのベッドが置かれた寝室に、広々としたリビングダイニング。そして、僕たちの目的であるプライベートサウナが、そこに鎮座していました。ガラス張りのモダンなサウナ室は、温度を**95℃**まで上げることができ、30分に1回のオートロウリュに加え、備え付けのハッカ油でセルフロウリュまで楽しめます。友人と二人、誰にも気兼ねなくサウナ談義に花を咲かせながら汗を流す時間は、まさに至福。
そして、サウナの後は、バスルームのバスタブを水風呂にしてクールダウン。水温は**約9℃**まで下げることができ、大浴場に負けないクオリティです。火照った身体でバルコニーに出れば、そこはもうプライベートな外気浴スペース。知床の風を感じながら、最高の「ととのい」を仲間と共有する。この体験は、サウナーにとって夢のような時間でした。特別な記念日や、気の置けない仲間との旅行には、これ以上ない選択だと思います。
客室タイプ一覧と比較
僕が泊まった部屋以外にも、様々なタイプの客室があります。旅のスタイルや予算に合わせて選べるのが嬉しいですよね。
客室タイプ | 広さ | 定員 | 特徴 | 料金目安(1名) |
---|---|---|---|---|
お任せ客室 | 24㎡~ | 2名 | 最もリーズナブル。眺望指定なし。 | 26,500円~ |
本館シービューツイン | 36㎡ | 2名 | オホーツク海を望むスタンダードな客室。 | 30,900円~ |
温泉付モダン和室 | 45㎡ | 4名 | 客室内に温泉があり、ファミリーに人気。 | 37,500円~ |
オホーツク倶楽部・露天風呂付DXツイン | 50㎡ | 3名 | 僕が宿泊。絶景露天風呂と暖炉付き。 | 45,200円~ |
オホーツク倶楽部・サウナ付スパスイート | 100㎡ | 4名 | プライベートサウナ付きの最高級客室。 | 76,000円~ |
至高のサウナ体験:サウナシュラン殿堂入りの実力
客室の露天風呂で軽く身体を温めた僕は、いよいよこの旅のメインイベント、大浴場とサウナへと向かいました。場所は西館の8階。エレベーターを降りると、そこには清潔で広々とした脱衣所が。期待に胸を膨らませ、僕は浴室の扉を開けました。
浴室に入ってまず驚かされるのは、壁一面の大きな窓から望むオホーツク海の大パノラマです。内湯に浸かりながら、まるで海と一体になるかのような感覚を味わえます。しかし、僕の目的はサウナ。逸る気持ちを抑え、まずは丁寧に身体を清めます。そして、目の前に現れた二つのサウナ室。それぞれ「KAKUUNA(カクウナ)」と「UNEUNA(ウネウナ)」と名付けられた、コンセプトの異なるサウナです。このホテルがただ温泉旅館にサウナを付け足したのではなく、サウナ体験そのものをホテルの核として設計していることが、この時点でひしひしと伝わってきました。これは、サウナを愛する者への、ホテルからの挑戦状であり、最高の贈り物に違いありません。
流氷がテーマのサウナ「KAKUUNA」で心を研ぎ澄ます
まず僕が足を踏み入れたのは、流氷をイメージしたという「KAKUUNA」。その名の通り、内装は角張った幾何学的なデザインで、まるで氷の洞窟の中にいるような、シャープでモダンな空間です。室温は**90℃**に設定されており、しっかりとした熱さが身体を包み込みます。
座ってしばらくすると、壁に設置されたHARVIA製ストーブが赤く光り始めました。そして、轟音とともに大量の水がサウナストーンに注がれる。オートロウリュです。熱い蒸気が一気に室内に充満し、体感温度が急上昇。肌をピリピリと刺すような熱波に、思わず息を呑みます。このオートロウリュは10分に1回というハイペースで行われるため、常に最高のコンディションが保たれていました。大きな窓の外に広がる雄大なオホーツク海を眺めながら、熱い蒸気に耐えていると、日々の悩みやストレスが汗とともに流れ落ちていくようでした。
木の洞窟サウナ「UNEUNA」の優しい熱に包まれる
KAKUUNAでしっかりと身体を蒸し上げた後、次に向かったのはもう一つのサウナ「UNEUNA」です。こちらは木の洞窟をイメージしたというだけあって、KAKUUNAとは対照的に、全体が滑らかな曲線で構成された、有機的で優しい空間。世界でも珍しい3D加工で木材を削り出して作られたという曲線は、まるで大きな木のうろの中にいるような、不思議な安心感があります。
室温はKAKUUNAと同じく**90℃**前後ですが、ロウリュがオートではない分、体感は少しマイルドに感じられます。そして、このサウナの最大の特徴は、BGMとして微かに流れる知床の環境音。目を閉じると、まるで海岸で瞑想しているかのような、深いリラックス状態へと誘われます。力強い熱さで五感を刺激するKAKUUNAが「動」のサウナなら、優しい熱と音で心を落ち着かせるUNEUNAは「静」のサウナ。この完璧なコントラストに、僕は完全に心を奪われてしまいました。
サウナスペック表
二つの個性的なサウナ、そのこだわりを数字で見てみましょう。サウナ好きならずとも、このスペックには興奮するはずです。
項目 | 詳細 |
---|---|
タイプ | ドライサウナ(UNEUNA / KAKUUNA) |
温度 | 90℃ |
収容人数 | 各10名 |
ロウリュ | オートロウリュ(10分に1回) |
BGM | 知床の環境音(海鳥の鳴き声など) |
特徴 | オホーツク海を一望できる大きな窓、HARVIA製ストーブ |
※スペックは季節や時間帯、男女入れ替えによって変動する場合があります。
水温15.7℃!チラー管理の完璧な水風呂で一気にクールダウン
二つのサウナで限界まで身体を熱した僕が向かうのは、サウナ室のすぐ隣に設置された水風呂です。掛け湯で汗を流し、いざ入水。その瞬間、全身を突き抜けるような冷たさが走ります。それもそのはず、水温はチラーシステムで管理され、**約15.7℃**という、サウナーにとっては理想的な低さに設定されているのです。
しかし、この水風呂の素晴らしさは水温だけではありません。特筆すべきはその深さ。なんと90cmもあり、屈むことなく肩までどっぷりと浸かることができます。全身が一気に冷却され、身体の表面で形成される「羽衣」と呼ばれる膜が、心地よい静寂をもたらします。心臓の鼓動がゆっくりと落ち着いていくのを感じながら、数十秒。水風呂から上がった時の爽快感と多幸感は、言葉では言い表せません。これが、サウナの醍醐味なのです。
水風呂スペック表
サウナの主役がサウナ室なら、最高の脇役はこの水風呂。その実力をスペックでご確認ください。
項目 | 詳細 |
---|---|
温度 | 約15.7℃(チラー管理、季節変動あり) |
水深 | 90cm |
収容人数 | 2名 |
特徴 | 紫色のLEDライト演出、潜水OK |
※スペックは季節や時間帯、男女入れ替えによって変動する場合があります。
屋上「TOKONOU TERRACE」で味わう究極の外気浴体験
そして、サウナ、水風呂と続いたサイクルの締めくくりは、外気浴。僕は備え付けのサウナポンチョを羽織り、水風呂の横にある階段を上りました。その先にあったのは、屋上に広がる「TOKONOU TERRACE(とこのうテラス)」。かつては露天風呂だったというその場所には、今はインフィニティチェアやデッキチェアがずらりと並んでいます。
僕は一番景色の良い場所に置かれたインフィニティチェアに身体を預け、ゆっくりとリクライニングを倒しました。視界に広がるのは、どこまでも続く空と海。頬を撫でるひんやりとした知床の風が、火照った身体に最高に心地よい。遠くでカモメの鳴き声が聞こえ、ウトロ港の穏やかな営みが眼下に広がります。身体の輪郭が溶けて、まるで自然と一体になるかのような感覚。これこそが、サウナーが追い求める究極の「ととのい」です。この瞬間のために、僕は東京から遥々やってきたのだと、心の底から実感しました。
休憩スペース(ととのい処)スペック表
そして、ととのいのクライマックスを演出するのが、この休憩スペースです。まさに天空の楽園ですね。
項目 | 詳細 |
---|---|
内風呂エリア | デッキチェア、ベンチ、プラスチックイス |
屋上テラス | インフィニティチェア、デッキチェア |
特徴 | オホーツク海・知床連山を一望できるパノラマビュー |
※スペックは季節や時間帯、男女入れ替えによって変動する場合があります。
美食の饗宴:オールインクルーシブの夕食と朝食
ライブキッチンが圧巻の夕食ビュッフェ「the LIFE TABLE」
究極のサウナ体験で心身ともにリフレッシュした僕を待っていたのは、強烈な空腹感でした。時刻は午後7時。僕は期待に胸を膨らせ、夕食会場であるビュッフェレストラン「the LIFE TABLE」へと向かいました。
正直に言うと、僕はこれまで「ホテルのビュッフェ」というものに、あまり良いイメージを持っていませんでした。作り置きで冷めてしまった料理、どこにでもあるようなメニュー。しかし、「the LIFE TABLE」は、そんな僕の先入観をいとも簡単に、そして見事に打ち砕いてくれたのです。
会場に足を踏み入れると、まず目に飛び込んでくるのは、活気に満ちた複数のライブキッチン。寿司カウンターでは職人さんが目の前で新鮮なネタを握り、グリルコーナーではシェフが十勝牛のステーキをジュージューと焼き上げています。天ぷらコーナーからは、パチパチと小気味よい音が。出来立てアツアツの料理が、次々と提供されていくのです。並べられた料理も、地元の食材をふんだんに使った創作的なメニューばかり。お刺身、カニ、肉料理、魚料理、そして美しいデザートの数々。そのどれもが、ビュッフェとは思えないほどのクオリティでした。僕は夢中になって皿に料理を盛り付け、テーブルとライブキッチンを何度も往復しました。自分の胃袋の限界が、これほど恨めしく感じたことはありません。
ラウンジで嗜む無料のアルコールと絶品おつまみ
大満足の夕食を終えた後、僕は腹ごなしに館内を散策することにしました。向かったのは、1階のオホーツクラウンジ。ここもまた、オールインクルーシブの楽園でした。
暖炉がパチパチと燃える落ち着いた空間には、生ビールサーバー、北海道産の赤・白ワイン、日本酒、リキュール類がずらりと並び、もちろんすべて無料で楽しめます(アルコール提供は15:00~22:00)。おつまみも、チーズやサラミ、ナッツといったものが用意されており、まさに至れり尽くせり。僕は地元のクラフトビールを一杯いただき、ソファに深く腰掛けました。窓の外にはライトアップされたウトロ港の夜景が広がっています。美味しいお酒を片手に、今日の素晴らしい体験を振り返る。こんなに贅沢な夜があっていいのでしょうか。僕はすっかり上機嫌になり、もう一杯、北海道の白ワインをおかわりするのでした。
朝から感動!北海道の幸が満載の朝食ビュッフェ
ぐっすりと眠った翌朝。僕は再び「the LIFE TABLE」へと向かいました。朝食もまた、夕食に劣らず素晴らしいものでした。
焼きたてのパンの香ばしい匂いが、食欲をそそります。和食コーナーには、脂の乗った焼き魚や、いくらなどのご飯のお供がずらり。特に、知床名物「あっぺ飯」(斜里産鮭三升漬けご飯+鮭節出汁)は、出汁の優しい味わいと鮭の旨味が絶妙で、何杯でも食べたくなってしまうほどの美味しさでした。洋食コーナーでは、シェフが目の前でふわふわのオムレツを作ってくれます。新鮮なサラダやフルーツ、北海道産の牛乳やヨーグルトももちろん食べ放題。朝からこんなに豪華で美味しい食事をいただけるとは、本当に幸せです。僕は知床の朝日を浴びながら、ゆっくりと時間をかけて、北海道の幸を心ゆくまで堪能しました。
館内施設とサービス:滞在を彩る魅力的な仕掛け
流氷テラスの足湯とデンマーク王室御用達のチョコレート
朝食を終えた僕は、チェックアウトまでの時間、ホテル内の施設をもう少し探検してみることにしました。ロビーから外に出ると、「流氷テラス」と名付けられたウッドデッキが広がっています。ここには、ウトロ港を眺めながら利用できる足湯が設置されていました。温かいお湯に足を浸しながら、冷たい潮風を感じる。これがまた、何とも言えない心地よさです。冬には、このテラスから接岸した流氷を間近に眺めることができるそうです。
足湯で温まった後は、ホテル1階に併設されているショップへ。ここに、デンマーク王室御用達のショコラトリー「PETER BEIER SHIRETOKO」のアジア初店舗が入っているのです。北こぶしリゾートグループが運営しており、本格的なチョコレートを購入できます。僕は自分へのお土産に、美しいボンボンショコラをいくつか選びました。旅の思い出をさらに甘く彩ってくれる、最高の記念品になりました。
知床の夜の過ごし方と僕だけの贅沢リラックスタイム
昨夜、ラウンジから部屋に戻った後のことも少しお話しさせてください。東京にいる時の夜は、テレビを見たり、スマホをいじったりして、何となく時間が過ぎていくことがほとんどです。しかし、このホテルでの夜は全く違いました。
僕は部屋に戻ると、まずテラスの露天風呂に浸かりました。夜の港は静まり返り、漁船の灯りが水面に揺れています。空を見上げれば、東京では決して見ることのできない、満天の星。都会の喧騒から完全に切り離された空間で、僕はただ静かにお湯の温かさと、星の瞬きを感じていました。お風呂から上がった後は、暖炉に火を灯し、ソファで読書。ページをめくる音と、薪がはぜる音だけが部屋に響きます。これこそ、僕が求めていた「何もしない贅沢」。日々のタスクに追われる生活の中で忘れていた、自分自身と向き合う穏やかな時間を取り戻すことができた、最高の夜でした。
心温まるチェックアウトとスタッフの素晴らしい対応
名残惜しいですが、チェックアウトの時間がやってきました。フロントでの手続きは、到着時と同じく非常にスムーズ。僕が滞在中に接したスタッフの方々は、誰もが笑顔で、心地よい距離感を保ちながら丁寧に対応してくれました。
特に印象に残っているのが、夕食ビュッフェのグリルコーナーにいた若いシェフの方です。僕がどのソースにしようか迷っていると、「こちらの山わさびのソースが、お肉の味を引き立ててくれておすすめですよ」と、にこやかに教えてくれました。そのちょっとした一言が、食事をさらに楽しいものにしてくれたのです。こうしたスタッフ一人ひとりの温かいホスピタリティが、このホテルの素晴らしい体験を支えているのだと感じました。僕は心からの感謝を伝え、また必ず戻ってくることを誓って、ホテルを後にしました。
ホテルの物語とこだわり:なぜ人々は「北こぶし」に惹かれるのか
この素晴らしい体験は、一朝一夕に生まれたものではないはず。そう思った僕は、このホテルの背景にある物語を調べてみました。
「桑島旅館」から始まった60年以上の歴史
このホテルのルーツは、1960年にわずか5室で始まった「桑島旅館」にあります。知床の厳しい自然と共に歩んできた歴史が、このホテルの根底には流れているのです。ホテル名の「こぶし」は、知床の長い冬が終わり、最初に花を咲かせる「キタコブシ」の木に由来します。「訪れる人に心華やぐ気持ちを感じてほしい」という創業者の想いが込められていると知り、僕はこのホテルがさらに好きになりました。
「世界を惹きつける、旅する理由をつくり出す」という使命
現在の北こぶしリゾートが掲げるミッションは、「世界を惹きつけるような、旅する理由をつくり出す」こと。単なる宿泊施設ではなく、知床という土地そのものを体験するコンテンツを創造し、世界中の人々がこの場所を目指す「旅」を提供することを目指しているそうです。サウナシュラン殿堂入りのサウナも、オールインクルーシブの食事も、すべてはこの壮大なミッションの一部。その熱い想いが、僕のような一旅行者の心にも、確かに届いていました。
知床サウナ旅を成功させるための完全攻略ガイド
混雑状況の分析とベストな予約タイミングを考察
僕の体験からもわかる通り、「北こぶし知床」は非常に人気の高いホテルです。特に、サウナーにとって最大の魅力である流氷が見られる2月下旬から3月中旬にかけては、1年で最も混雑するトップシーズンと言えるでしょう。この時期に宿泊したいのであれば、半年前、いや、もっと早くから予約を検討する必要があります。
一方で、少し時期をずらすだけで、ぐっと予約が取りやすくなります。例えば、流氷シーズンの前後や、夏休みが終わった後の秋などは、比較的落ち着いて滞在できる「狙い目」の時期です。料金もトップシーズンに比べるとリーズナブルになる傾向があります。雄大な自然は季節ごとに全く違う表情を見せてくれるので、どの時期に訪れても素晴らしい体験ができるはずです。自分の旅の目的に合わせて、最適な時期と予約タイミングを見極めることが、満足度の高い滞在に繋がります。
持参すると便利なサウナグッズ5選
ホテルにはタオルやポンチョなど、基本的なアメニティは完璧に揃っていますが、サウナ好きなら「マイグッズ」でさらに快適なサウナ体験を追求したいものですよね。僕が実際に「これがあったらもっと良かったな」と感じた、おすすめのアイテムを5つご紹介します。
- サウナハット:高温のサウナ室で、熱から髪や頭皮を守り、のぼせを防いでくれる必需品。より長く、快適にサウナを楽しむことができます。ウールやリネンなど、素材によって被り心地も様々です。
- 吸水・速乾性に優れたサウナタオル:サウナと水風呂を何度も往復するサウナーにとって、タオルの使い心地は重要です。薄手で絞りやすく、すぐに乾くタイプのタオルが1枚あると非常に便利です。
- マイ・サウナマット:大浴場にはビート板タイプのマットが用意されていますが、衛生面が気になる方や、座り心地にこだわりたい方は、折りたたみ式の個人用マットがあると安心です。
- 水分補給用のマイボトル:サウナでは大量の汗をかくため、こまめな水分補給が不可欠です。脱衣所にもウォーターサーバーはありますが、お気に入りのドリンクを入れたボトルがあれば、よりスムーズに水分補給ができます。
- 防水スマートフォンケース:このホテルのサウナは、まさに「絶景」。ホテル側も毎朝10:00~10:30に宿泊者限定の公式撮影タイムを設けてくれているので、防水ケースがあれば安心して撮影に臨めます。
ホテル周辺のおすすめ観光スポットと絶品グルメ
「北こぶし知床」はホテルステイだけでも十分に満足できますが、せっかく世界遺産・知床まで来たのなら、周辺の観光も楽しみたいですよね。ホテルを拠点に気軽に訪れることができる、おすすめのスポットとグルメをご紹介します。
おすすめ観光スポット
- オシンコシンの滝:日本の滝100選にも選ばれている、迫力満点の滝。ホテルから車で約15分です。
- 知床五湖:原生林に囲まれた幻想的な5つの湖。知床連山を背景にした美しい景色を安全に楽しめます。
- オロンコ岩:ウトロ港にある高さ約60mの巨大な岩。頂上からはウトロの町並みやオホーツク海を一望できます。
- 道の駅 うとろ・シリエトク:お土産探しはもちろん、地元の食材を使ったグルメも楽しめる人気のスポット。ホテルから徒歩圏内です。
おすすめグルメ
- ウトロ漁協婦人部食堂:地元のお母さんたちが切り盛りする、活気あふれる食堂。漁港で水揚げされたばかりの新鮮な魚介類を使った定食や丼が、リーズナブルな価格でいただけます。
- 波飛沫(なみしぶき):ウトロで人気のラーメン店。ミシュランにも掲載された本格豚骨ラーメンが味わえます。
- 海鮮料理 番屋:元漁師が経営するお店。新鮮なウニ丼やホタテ丼が絶品です。
競合比較:知床エリアの他の人気サウナ付きホテル
知床エリアには魅力的なサウナ付きホテルがいくつかありますが、何を重視するかで選び方は変わってきますよね。ここでは「価格」「サウナ体験の質」「食事の満足度」という3つの軸で、主要なホテルを比較してみました。あなたの旅のスタイルにぴったりの宿を見つける手助けになれば嬉しいです。
姉妹館「KIKI知床」の個性的なサウナとの違いは?
「北こぶし知床」の最大のライバルであり、良きパートナーでもあるのが、姉妹館の「KIKI知床 ナチュラルリゾート」です。同じグループでありながら、そのコンセプトは明確に差別化されています。
「北こぶし知床」が、オホーツク海の絶景を最大限に活かした王道かつ最高品質のサウナ体験を提供する「高級リゾート」であるのに対し、「KIKI知床」は、より多彩でユニークなサウナを揃えた「サウナのテーマパーク」のような存在です。KIKI知床には、寝転んで入れる「ネウナ」、真っ暗な空間で瞑想する「クロウナ」、白樺の枝葉(ヴィヒタ)で身体を叩くウィスキングが体験できるサウナ、そして薪ストーブを使った珍しい「イグルーサウナ」など、合計4種類もの個性的なサウナがあります。
どちらが良いというわけではなく、何を求めるかによって選択が変わってきます。雄大な景色を眺めながらじっくりと「ととのい」を極めたいなら「北こぶし知床」。色々な種類のサウナをアクティブに楽しみたいなら「KIKI知床」。このように、グループ内で異なるサウナの楽しみ方を提案し、多様なニーズに応える戦略は見事としか言いようがありません。
料金と特徴で比較する知床エリアの主要ホテル
より広い視野で比較するために、「知床第一ホテル」を加えた3つの主要ホテルを一覧表にまとめました。
項目 | 北こぶし知床 ホテル&リゾート | KIKI知床 ナチュラルリゾート | 知床第一ホテル |
---|---|---|---|
サウナコンセプト | 絶景ととのい<br>オホーツク海を一望する2種の高品質サウナと屋上外気浴 | サウナの多様性<br>寝サウナ、薪サウナなど個性的な4種のサウナ | 伝統と豪華さ<br>翡翠を敷き詰めた豪華な大浴場内にサウナを完備 |
食事スタイル | 質を極めたビュッフェ<br>ライブキッチン中心のオールインクルーシブ | 楽しむビュッフェ<br>アウトドア感のあるグリルが中心のオールインクルーシブ | 豊富な選択肢<br>巨大なビュッフェ会場「マルスコイ」が有名 |
料金帯目安 | 高価格帯<br>(約26,500円~) | 中~高価格帯<br>(約13,200円~) | 中価格帯<br>(約4,950円~) |
ターゲット層 | サウナと食にこだわる大人、カップル、本物志向の旅行者 | ファミリー、グループ、新しい体験を求める若者層 | 団体客、ファミリー、幅広い層に対応 |
このように比較してみると、総合的な満足度で一歩リードしているのが「北こぶし知床 ホテル&リゾート」であることがわかります。もし、最高の体験を求めるなら、まずは「北こぶし知床」で検索してみてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 北こぶし知床のサウナは日帰り利用できますか?
A. 現在、日帰りでの利用は休止しています(2024年11月11日〜26日の期間限定で実施予定あり)。基本的には宿泊者限定のサービスとなります。
Q. UNEUNAとKAKUUNAの違いは何ですか?男女入れ替えですか?
A. UNEUNAは木の洞窟をイメージした曲線的なデザイン、KAKUUNAは流氷をイメージした直線的なデザインです。サウナは時間帯による男女入れ替え制(例:男性 15:00~24:00はUNEUNA、翌5:00~10:00はKAKUUNA)となっており、宿泊すれば両方体験できます。
Q. 流氷はいつ頃見られますか?
A. 例年、2月上旬から3月中旬頃が流氷シーズンのピークです。ただし、天候によって変動するため、最新の流氷情報を確認することをおすすめします。
Q. オールインクルーシブには何が含まれますか?
A. 宿泊料金には、夕食・朝食のビュッフェ、ラウンジでのドリンク(アルコール含む)やスイーツ、一部アクティビティなどが含まれています。お財布を気にせず滞在を楽しめます。
Q. 空港からの送迎はありますか?
A. 空港からの直接の送迎はありません。女満別空港からはレンタカーまたは季節運行の直行バス「知床エアポートライナー」の利用が便利です。
Q. アレルギー対応はしてもらえますか?
A. ビュッフェ形式のため、個別のアレルギー対応は難しいとのことです。ただし、各メニューに使用食材を記入したリストを提供してもらえるので、自分で確認しながら食事を選ぶことができます。
総評:北こぶし知床は再訪確定の最高のサウナホテル
感じたこのホテルの唯一無二の価値
東京への帰りの飛行機の中、僕は窓の外を流れる雲を眺めながら、この旅を振り返っていました。
「北こぶし知床 ホテル&リゾート」は、単なる宿泊施設ではありませんでした。それは、訪れる人の五感すべてに働きかけ、日常を忘れさせ、心と身体を芯から癒やしてくれる、一つの完成された「体験」そのものでした。
世界に誇るべき絶景サウナと、完璧に計算された「ととのい」への動線。ビュッフェの常識を覆す、驚きと喜びに満ちた食事。そして、それらすべてを優しく包み込む、世界遺産・知床の雄大で、どこか厳しい自然。これらが見事に融合することで生まれる唯一無二の価値が、このホテルにはありました。
都会の喧騒の中で少しずつすり減っていた僕の心が、この場所で過ごした時間によって、確かに満たされていくのを感じました。ここは、疲れた現代人が本来の自分を取り戻すための、聖地のような場所なのかもしれません。